ユーラシアスタッフが語る食の宝庫日本~その10~

ユーラシアスタッフが語る食の宝庫日本~その10~は、栗山、井手、関根、西澤、上野、山岸、鈴木(絵)、磯野、河上、大西です。

※他の食の宝庫日本のコメントはこちらから

■栗山 啓

ちょっとした隙間時間に食べたくなる奈良の名物「葛切り(くずきり)」。葛粉を水で溶かして固め、うどんのように細長い麺にしたデザートみたいな食べもの。葛粉は血行をよくする効果があると言われ、古来から風邪を治す葛根湯や胃腸不良の治療薬にも使用されてきたそう。奈良の歴史を感じながら、葛切りを黒密やきな粉にひたして食す。繊細な食感とあっさりとした味は、忘れられない旅行のワンシーンです。

■井手麻美

先日、京都のツアーへ行って参りました。ゆったりとした時間の中で、そよ風を感じ、川のせせらぎを聴きながら頂く川床料理は、この上ない贅沢な時間でした。素材の色を活かし色彩豊かに盛りつけられた京料理の美しさは格別です。自然の恵みをふんだんに取り入れた旬の食材も使い、舌だけでなく目でも楽しみながら頂く京料理は、心からも満足出来、改めて日本料理が一番!と思わせてくれるお料理でした。

■関根三恵子

私は柿が大好きです。しゃくしゃくとした歯応えの熟してない柿も、少し熟して種の周りがツゥルツゥルと残る感じも好き。そしてシワシワで硬い干し柿も大好きです。渋柿を頂いたので干し柿を作ってみたことがあります。皮をむいて消毒し、紐でしばってベランダに干す。あとは毎日眺めて美味しくなるのを待つだけです。簡単に思えましたが、雨が降りそうな時は部屋に入れたり、甘みが出てくるとカラスに狙われないか心配したり、完成するまで意外と日にちがかかったり、食べたいと思ってからが長い道のりでした。有名な干し柿「市田柿」の産地、長野県南部の下伊那郡は14世紀頃から渋柿が栽培されていたそうです。風に揺れる稲穂とそれを見守るかかし。辺りには、軒下に橙色の柿がずらりと並ぶ木造の伝統家屋。ふとそんな日本の原風景を思い出し、甘い干し柿と渋いお茶で一息入れたくなりました。

■西澤晴

普段から国内旅行?はもっぱら帰省のみの私にとって一番の楽しみは母の手料理。先日の帰省では母の職場の方の自宅でプチホームパーティが開かれ、母の得意料理ローストビーフ、肉巻き、巻き寿司その他盛り沢山の料理を持って参加。ちなみに母曰く本当は料理の皿も大事だそう。お気に入りの丹羽の立杭焼きや陶芸教室で焼いた皿やらで、実家は皿だらけです。そのうちお嫁に行ったらいい皿をくれるそうなので、それまでに皿にふさわしい料理が作れるようになっておかねばと思う今日この頃です。

■上野宏

母の故郷は秋田。私も幼少の頃秋田で暮らしたことがある。秋田の味といえば、まずは「きりたんぽ」(切蒲英)。きりたんぽはお米でつくる竹輪のようなもの。きりたんぽはもち米ではなくうるち米で作る。しかもあきたこまちやササニシキで作る。あきたこまちやササニシキはブランド米として名高いコシヒカリやつや姫、ひとめぼれにくらべると、歯ごたえがあり食感がはっきりしていて「お米感」が強い。鍋にして噛むと米の旨味を感じる。シンプルな具材が美味しい。まず比内地鶏のスープに、比内地鶏の鶏肉。野菜は芹。芹の根はとってはいけない。それと牛蒡。茸は舞茸。舞茸と芹が織りなす清々しい香りと比内地鶏のコク。椎茸と糸こんにゃくは入れてはいけない。あと、秋田を独自の調味料しょっつるも入れない。(しょっつるは鰰(ハタハタ)の鍋、しょっつる鍋で使う)毎年母が、母の実家の近所の肉屋から取り寄せていた。肉屋は比内地鶏を扱うのできりたんぽの要望もあり作っていたそうだ。いつの間にか名店になっていた。

■山岸青霞

先日公開した熊野古道の動画もうご覧いただけましたでしょうか。冒頭の自己紹介で山菜とともに魚沼名物の笹団子とお蕎麦が映っていたのお気づきになりましたか?

新潟県中越の魚沼地方は豪雪と縮や絣などの着物が有名、食は米!が君臨してますけれど現地に行ったらぜひ生の布海苔蕎麦(ふのりそば)をご賞味ください。織物で使用する海藻「布海苔」をつなぎにした滑らかな舌触りの布海苔蕎麦は「へぎ」という木の容器に波模様のように並べた「へぎ蕎麦」でいただきます。(もちろんかけそばも美味しい)冠婚葬祭の会食の締めには両手で抱えるような大きなへぎのお蕎麦をとったりするものです。布海苔蕎麦発祥という十日町の小嶋屋さんをはじめ色々な蕎麦屋があり各家各人ごとにお気に入りがあったりします。
生の蕎麦麺は日持ちしないのでぜひ現地で味わっていただきたいのですが、乾麺も充実しています。今年の2月に開催された美味しい蕎麦乾麺グランプリでは同じく十日町の玉垣製麺さんの妻有そばが優勝しました。はじめての布海苔蕎麦という方も手に取りやすいはずです。ちなみに薬味も色々ですが最近教えてもらってツユにクルミを砕いて入れるようになりました。お蕎麦があっさりしているのでクルミのコクがとても美味しいですよ。

■鈴木絵里

最近ハマっているのが関東のご当地うどんを食べること。先日は群馬三大うどんの一つ、館林うどんを食べてきました。
館林は良質な小麦が取れる地域だったことから、うどんを食べる文化が根付いたそう。また、分福茶釜の舞台になっているので、つけ汁は可愛らしいたぬきの器に入っています。今回は幅広のひもかわうどんを頂きました。出汁に浸されたうどんをザルの上で出汁をきり、分厚いきのこと豚肉たっぷりのつけ汁に絡めて頂きます。つるつるモチモチで幅広の麺がクセになり、だんだん肌寒くなってきたこの時期に食べたい一品です。

■磯野真理奈

海外旅行が恋しいこの頃ですが、新鮮な魚が食べられるのは日本の魅力の一つですよね。私は神奈川は江ノ島のしらす丼が恋しいです。しらすは4~5月、7月、10月が漁獲量も多いそうです。とくに10月は1日2~3回も出漁するので、しらすの狙いどき!写真は生しらすとノドグロの丼です。東京から日帰りで行ける江ノ島なので、また美味しいものに出会いに行きたいです。

■河上直将

私の忘れられない味は山口県の郷土料理、瓦そばです。西南戦争の長い戦いの間、野営している兵士達が熱した瓦で食べ物を焼いて食べていた話から着想を得て発祥した料理と言われています。まず瓦の大きさに圧倒され、そして瓦で焼かれたパリパリの茶そばとアツアツのつゆで頂くのは極上の組み合わせです。また是非食べにいきたいです!

■大西理子

数年前、広島の三原を訪れた時のこと。せっかくだからとお好み焼きのお店に入りました。大きな鉄板で職人さん達が焼いてくれる光景から目が離せませんでした。それはまるで芸術品が出来上がっていくような行程でした。薄い生地にたっぷりのキャベツをのせ、それをひっくりかえす神技にくぎ付け。一口食べれば、中はふわふわで甘い!私が今までの人生でお好み焼きと思っていたものは何だったのか。。。自分では絶対焼かない派なので、また三原のお店に行って焼いてもらいたいです。

世界の仲間と私たち~新しい日常と旅への想い~

厳しい中でも前を向いて歩きましょう・・・。ささやかな日常を共有しながら、きたる夜明けを待ちましょう。そう、明けない夜はありません!

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