ヨーロッパのクリスマスはアドヴェント(クリスマス前の四回の日曜日)を祝うあたりから本格的になると思います。クリスマスマーケットがオープンするのもこの時期が多いですし、スウェーデンの家庭でクリスマスの飾り付けを済ませるのもアドヴェントが始まるころです。生のツリーは一か月持たないので二度目のアドヴェントの後くらいからあちこちで売られるようになります。玄関のドアにリースを飾るのもアドヴェントからで、花屋でヒヤシンスとアマリリス、ポインセチアが売られるようになります。スウェーデンでは窓辺に星の形の明かりをぶら下げて、山型のロウソクが連なった明かりを置くのが定番です。テーブルには4本のロウソクを立ててアドヴェントの度に一つずつ火を灯します。(四回目で4本すべてに点灯)アドヴェントのフィーカ(おやつタイム)は、グロッグ(glögg)と呼ばれるホットワインとルシアパン(lussekatt)というサフラン入りのパンとシナモン味の薄いクッキー(pepparkakor)が定番です。グロッグは2%ほどのアルコールの甘いワインでそこに干しブドウとアーモンドをいれます。アルコールがもっと強いものもノンアルコールのものもあります。
ルシアパンは直訳するとルシアネコという名前ですが、元々はドイツから来たパンで、ドイツでは悪魔ネコという名前だったそうです。ドイツでは甘いパンは悪魔がもたらしたもの、猫は悪魔の手先、という考えでその名がついたようです。スウェーデンでは19世紀くらいはそのままの名前で食べられていましたが、スウェーデンで祝われるルシア祭(12月13日)前後に食べられることがあって、いつの間にかルシアネコと名前が変わりました。
確かに、高血圧とコレステロールに悩む人が多いスウェーデン人(と私)には悪魔の食べ物だよな・・・と思いつつ「今だけ」商品に弱い私は毎年せっせと食べています。
尚、この文章を書いたのは12月10日、その時、スウェーデンは話題はワクチン一色でした。私は第一陣のグループに入っていますが、正直急ごしらえ感満載のワクチンを真っ先に打たれて大丈夫なんだろうか?と思っています。私の義両親は持病もあるため3月から自宅にこもっていますが、数年ぶりに私に電話がかかってきて「何事か?」と思ったら「ワクチンが大丈夫なのか?私はうけるのか?」という話でした。
こちらには日本の情報が「医療崩壊!限界!自衛隊出動!」と耳に入ってきています。ベッド数はEU最多のドイツよりはるかに多い!と言われていたのに・・・と私たちには本当に驚いております。
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