スウェーデンより~その8~(現地在住の元社員青木さん)

 日本も大夫暑さがおさまってきたようですが、いかがお過ごしですか?ヨーロッパでは8月上旬、フランス辺りまではアフリカから熱波がやってきて、パリで39度を記録していました。スウェーデンは8月下旬が最後の夏らしい気温でした。

 私は仕事のシフトの合間を利用して、8月中旬に4日ほどパリに行ってきました。スウェーデンはヨーロッパ(世界?)で唯一マスクが義務でもマナーでもない国になりつつありますが、パリでは室内ではマスク着用、二週間前からは屋外でもパリ市内中心部ではマスク着用が義務化されています。守らない場合罰金135ユーロとられるので、旅行準備はマスクの調達と機内に持ち込めるサイズの消毒液の購入から始まりました。Withコロナ時代の旅行準備です。ストックホルムでは空港内でマスクの着用、とのことでしたが、人がいないせいか、慣れていないせいか、マスクをしている人がほぼゼロでした。これでいいのかスウェーデン・・・搭乗時は検温があり、38度以上の熱がある人、マスクがない人は搭乗できません。機内でも万が一感染者が出た時のための連絡先を届ける用紙に記入しました。

 パリでは、至る所にある消毒液や案内の看板、徹底したマスクの利用に感心しました。持参した消毒液の出番がないくらいで、空港内はもちろん、お店の入口、レストランの入口、ホテルのロビーやエレベーター、ベルサイユ宮殿の入口、ありとあらゆるところに設置されています。ちゃんと中身が入っているし、壊れてもいません。あのフランスが!と驚きです。私はマスクに慣れず、うっかり外したままホテルのロビーに降りたり、お店に入ろうとして「マダーム!マダーム!」と注意されっぱなしでした・・・・他国にやり方をとやかく言うつもりはないですが、閑散としたシャンゼリゼで炎天下の中無言で歩く人にマスクが義務で、カフェで顔を突き合わせてフランス人らしく喧々諤々の議論を繰り広げる人は飲食時ということでマスク免除なのがなんとなく納得いきませんでした(笑)「あっちの方がよっぽどつばとんでるよね!」と息子が言ってましたが、本当にそう思いました。コロナで観光業は大打撃を受けていて、話をしたお店の人やホテルのスタッフは、お金を落とさない欧州内からのお客さんばかりで商売にならない・・とぼやいていましたが、いつもなら人の波のベルサイユ宮殿の鏡の間は隙を狙えば無人の写真も取れ、長蛇の列のモナ・リザも5分待ちでした。どこにいても感染するときはするさ、という考えの人には今は行き時、と言えます。ちなみに、フランスもスウェーデンも日本からの旅客は隔離なしで入国可能です。(日本帰国時に14日の隔離があると思いますが)

 ただ、ほぼ全ての観光地で人数制限のため予約必須になっているのと、臨時休業しているホテルやレストランが多いのでその辺は注意が必要です。ここ数年の観光客の増加で予約必須の観光地は増えていますが、withコロナの観光ではますます必須事項になるのではないかと思いました。私は日本食を食べるのが一番の目的だったので、ほぼ毎回日本食街と呼ばれるオペラ座近くの通りに行きましたが、どこもフランス人の若者で長蛇の列でした。ラーメンとマンガはフランス人に大人気のようです。今回、一番待ったのはどさんこラーメンでした。

 この時期に旅行に出ることはスウェーデンでも賛否両論ありますが、withコロナで経済をまわしていくしかない、という意見では一致しています。人の行き来が増えれば感染者も増えるので今後どうなるかは分かりませんが、スウェーデンは第二波らしき波は来ておらず、フランスで聞いた話では、感染者は増えていても死者重症者の数は減っているそうです。元観光業、現医療業としてはこのままうまいこと共存していければと思います。

世界の仲間と私たち~新しい日常と旅への想い~

厳しい中でも前を向いて歩きましょう・・・。ささやかな日常を共有しながら、きたる夜明けを待ちましょう。そう、明けない夜はありません!

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