ベルギーより~その4~(現地ガイドの藁谷さん)

ベルギーの藁谷です。以前からお伝えしていた、ベルギーの緊急宣言ですが、5月4日より段階的解除の第一段階一部の業務の再開、生地・布地屋の再開に入り、その後5月11日よりフェーズ1の第二段階一般商店の再開)、5月18日からフェーズ2美容室・理髪店の再開、ある学年に限り学校での授業再開、屋外に限りソーシャルディスタンスを厳守できるグループでのトレーニングの再開、動物園の再開に入りました。美術館もその後再開館しましたが、レストランやカフェは依然閉まったまま。会社は再開されましたが、業務はできる限り、自宅からのテレワークが推奨されています。元の生活とはまだほど遠い感じがしますが、もうしばらく辛抱しないといけないようです。

さて、私のここまでを読んで、緊急宣言の第一段階で、「生地・布地屋」が再開?と思われた方もいらっしゃるでしょう。『ベルギー人にとって布地屋がそんなに大事なのか』と。これは、4月の終わりに政府が公共の交通機関において、12歳以上はマスクの着用を義務化し、一般生活においてもマスクの着用を推奨したからです。

ベルギーでは、性能と質の良いマスクは医療機関で使われるべきで、一般市民は「自作の布マスク」の使用が非常に強く推奨されました。冗談みたいな話ですが、どうやって自分でマスクを作るか、政府の公式ホームページもあります。大学病院なども独自のマスクのパターンなどをウエブサイトに記載しています。そのため、人々は一日も早くマスクを作れる生地を手に入れる必要があったのです。

私は、4月半ばから自分でマスクを作っていて、それをSNSに載せてしまったため、知人からマスクを作ってほしいと沢山の依頼を受け、4月末からの3週間で150枚近くのマスクを縫いました。その依頼のほとんどはベルギー人からでした。

ベルギー人て、結構素直なんですよ。学校で言えば、先生の言うことをよく聞く優等生タイプだと思います。だから、マスクが必要、と言われれば、きちんとそれを準備しようとする。それも、可笑しいのが、自作風のもの。なぜなら、政府が推奨しているからですね。

一枚3ユーロの材料費だけで作っていたので、儲かるどころか、かなり大変でしたが、喜んでくれると私も嬉しかったし、やりがいがありました。

来週末からは、私の子供たちの学校での授業も始まります。学校でも、マスクは着用していないといけません。今後、マスク着用というのが社会の中でマナーになりそうな気もしますが、一日も早くマスクが必要のない毎日になりますように。心から願います。

世界の仲間と私たち~新しい日常と旅への想い~

厳しい中でも前を向いて歩きましょう・・・。ささやかな日常を共有しながら、きたる夜明けを待ちましょう。そう、明けない夜はありません!

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