スウェーデンより~その22~(現地在住の元社員青木さん)

スウェーデンは6月上旬が卒業式で現在長い夏休みです。私は今年は四週間の有給休暇を取って前半の二週間はパッケージツアーでギリシャのロードス島を訪れました。冬にカナリア諸島を訪れた時と同じTUIというドイツが本社の旅行会社を利用して送迎ホテルチャーター便スウェーデン語対応現地係員全てこみこみのツアーです。コロナ禍で現地での助けや返金がスムーズなパックツアーが今年は人気です。病気の時はタダのPCR検査も旅行用の証明書付となると日本と同じように数万円かかるのでTUIは提携会社で格安で受けられるのも人気の理由のようです。

ロードス島は北端のロードスタウンから10数キロ先がトルコのマルマリスでオスマントルコとの戦いの跡が残る旧市街があります。ロードス騎士団はイスラエルから逃げてきたヨハネ騎士団の呼称で14世紀初めから16世紀半ばにスレイマン大帝に攻め落とされるまでロードスに滞在していました。その後いったんシチリアに逃れてさらにマルタに領地を与えられてマルタ騎士団と呼ばれるようになったそうです。旧市街をぐるっと壁が囲んでいて、現在は騎士団長の館の横から南側の門まで半周することができます。場所によっては二重の壁で囲っていて町の建物の窓も小さめで戦いの最先端の面影がみられました。旧市街の真ん中にはモスクもあり、1912年にイタリア領になるまでトルコ領だっただけあって、食べ物も共通点が多く、お菓子類はトルコやイスラムの国でよく食べられているバクラワやロックム、お酒ではトルコのラクとそっくりのウゾが食前酒として供されます。

東海岸にはリンドスという町があってドーリア人がギリシャに築いた6つのポリスのうちの一つが丘のてっぺんにそびえ、そのすそ野を白い家々が囲んでいて一番下は美しいビーチがあります。非常に絵になり観光客でにぎわっていました。アクロポリスは遠目にはかなりしんどそうな感じでロバもふもとに待機していましたが、半分以上は日陰のお土産屋さんが並んだ道で苦になる前にたどり着きました。上からの眺めは絶景でしたが、日差しを遮るものが無く早々に引き返すことになりました。

滞在したホテルはコリンビアというロードスタウンとリンドスの中間にあり、ビーチフロントで自前のウォータパークや広いプールに夕方のショーと一週間ホテルにこもっても全く飽きない大きなリゾートホテルでした。元々はその系列の若干お手頃なホテルを予約していましたが、イギリスが土壇場で出入国の制限を強化してイギリスからのお客さんがほぼ全滅した影響で3つあるうちの1つしかホテルが営業できずこちらに移動になりましたが、もともと予算オーバーで断念したホテルだったので結果大満足でした。

私は友人一家と二週間滞在したのでレンタカーを借りて島内観光をしたり、シュノーケルツアーに参加したりしましたが、コロナの影響で潰れてしまったお店や一時休業したままのホテルがかなり目につきました。シュノーケル会社の人も私たちの乗ったボートが今シーズン初と言っており、今年の観光客の戻り具合をかなり気にしていました。ボートに乗船する際はマスク着用で貸し出すダイビング機材の消毒等コストがかかる一方で観光客が来ないため値上げも難しいという厳しい状況のようでした。だからというわけではないですが、限界まで地元経済に貢献して銀行口座が見たくなくなる位散財してびっくりするほど日焼けして帰国しました。

世界の仲間と私たち~新しい日常と旅への想い~

厳しい中でも前を向いて歩きましょう・・・。ささやかな日常を共有しながら、きたる夜明けを待ちましょう。そう、明けない夜はありません!

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