スウェーデンより~その19~(現地在住の元社員青木さん)

 少し間があいてしまいましたが皆さま如何お過ごしでしょうか?ここ二週間、やっと気温が氷点下から脱出し、キンポウゲやクロッカスが咲きだしました。春が一気に到来です。

 EUはワクチンの奪い合いという醜い?争いを繰り広げ中で、これに関してはEUをイチぬけしたイギリスが接種計画が順調なので八つ当たりに近い恨み節が聞こえます。スウェーデンも予想通り計画が後ろ倒しになっていて、一般成人にまわるまえに一周戻って第一陣に次の接種が必要になるのではという気がしています。身近の若い世代で感染が増えていますが、人が町に戻ってきているので一概に変異種のせいかは謎です。私は三月は病院の老人科に研修に出ていましたが、ワクチン接種済みなおかつ入院時検査を受けていてもリハビリ病棟に回ってきた人の何人かはコロナ陽性でその何人かは数時間でICUに送られるほど一気に容体が悪化していきました。私の勤務先は無症状感染者が数人でただけなので初めて「風邪じゃないコロナ」を目の当たりにして改めて最前線で働く人に頭が下がる思いがしました。スタッフはほぼ全員去年罹患していて4つある病棟の2つは職員不足で去年数か月閉鎖されたそうです。後遺症が残るスタッフもいましたが、休憩時の話題は「夏休みをどう過ごすか」でワクチンパスポートに皆興味津々期待マンマンです。だから感染爆発するんだなヨーロッパ、と思わなくもないですがそういう前向きさは最前線に立ち続けるのは必要かとも思います。

 春らしくなってきた今日は聖金曜日で子供たちは10連休初日、私もシフトで三連休になったのでサマーハウスに行くところですが、先週あったワッフルデーを取り上げたいと思います。3月25日はキリスト教の祭日で聖母マリアが受胎告知をうけた日です。スウェーデン語でVårfrudagen (春のマリアの日)と呼ばれていて、昔はこの日から農作業を開始したそうです。 Vårfru(ヴォーフル―)を早口で言うと、ヴォッフル(=Våffla)を聞こえるのでワッフルを食べる習慣ができた、と言われています。1800年代にはそういう習慣が出来ていたようです。スウェーデンのパンケーキ(クレープ)やワッフル、生クリームは砂糖を使わないのであっさりしています。これにジャムで甘味というか味を足して食べます。砂糖が貴重品だった名残でしょうか。私は去年作っておいたサクランボ煮を合わせて食べました。

世界の仲間と私たち~新しい日常と旅への想い~

厳しい中でも前を向いて歩きましょう・・・。ささやかな日常を共有しながら、きたる夜明けを待ちましょう。そう、明けない夜はありません!

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